バッハイズバック ラ・フォル・ジュルネ最終日
2009年5月5日 音楽
今日はマタイがあるので妻と出かけた。夕方からゆっくりと。ただしあいにくの大雨。これでは屋台村の楽しみはないね。
17時30分、250席のホールB5でバイオリンのキュイエ率いるストラヴィヴァリアの演奏会。管弦楽組曲2番とブランデンブルク協奏曲5番という超有名曲の会に。最前列の席でこちらの方が緊張するくらい。2曲をバイオリン2、ビオラ、チェロ、コントラバス、フルート、チェンバロの7名で演奏。私が管弦楽組曲2番を初めてきいたのは読響だったと思うが、あまりに違う編成、でもどちらも間違いなくバッハなのである。すごいことだ。
終了後からマタイ開始までは一時間とちょっと、でも雨のせいで室内のレストランには行列ができてしまっている。しかたなくフォーラム周辺のお店を探すことにした。多くはないが思いついたところは休みだったり、そこも待っていたりとやや苦戦した。結局ビックカメラの地下にある中国料理屋さんに入った。
マタイは5000人収容のホールAで行われた。マタイも今回これ一回限り。チケットも完売でぎっしりだ。この公演では字幕のスクリーンを使わないかわりに、舞台両脇の大きなスクリーンに演奏の模様が写しだされた。初めて接することだが、指揮者の表情もよくわかるなど利点が多いと思った。カメラの切り替えもせわしさもなく、曲をよく知った人によるものではないか。
合唱は連日の疲れも感じさせない美しい演奏でとても良かった。よく溶け合った響きを聴かせてくれるかと思えば、フーガでは各パートが鮮やかだ。ソリストたちはやっぱり不満だった。ソプラノのペリエは明らかなミスキャスト、マタイを歌う力はない。58番のアリアなどまるでヴォカリーズ。期待していなかった分落胆も少なかった。エヴァンゲリストのヨハンセンも健闘したようにみえるが、聖句部分での音程の良くないところが散見された。でもこの人はもっと良くなるだろう。アルトのボナール、声はよく出る人。でも61番のアリアで破綻するなど力不足。
バスのアリアを担当したエヨーズは悪くない。悪くないけど満足もできない。でも減点するところもすくない。なんとももやもやする存在だった。
さてコルボ。ロ短調同様、かれの取るテンポは非常にわかりずらくなっている。コラールがものすごく速かったり、アリアになると極端に指揮をしないで遅くなりすぎたり。そういった遅いところはそれを抜き出して聴いたなら大変美しく聴こえると思うのだが、全曲を連続して聴いている側にはバランスが悪すぎる。
また不可解なこともあった。開演前「演奏が始まりますと第2部まで御入場はできなくなります」と再三アナウンスがあった。ところが第1部の最後のコラールが終わっても彼は演奏を止めず第2部に突入、44曲目のコラールを終えたのち休憩に入ったのである。休憩がなくなったと焦った主催者は第2部開始後しばらくして外にいた客を順々に入れ始めるなど混乱した。この責任はコルボにあろう。
通奏低音に本日はリュートが加えられていた。演奏された版は通常版ながら、期待した通り66番のバスのアリアではチェロではなく、第1稿の指定であるリュート伴奏で行われた。これには賛成である。今後もここにはリュートを使ってくれる人が増えて欲しい。
3日でロ短調、ヨハネ、マタイを聴くのはやはり体には良くない。ラ・フォル・ジュルネではやはり小規模のコンサートの企画で埋めるべきで、大作は一つで十分だろう。そのためか有名なモテットの演奏も聴けなかったのはやはり疑問だ。
17時30分、250席のホールB5でバイオリンのキュイエ率いるストラヴィヴァリアの演奏会。管弦楽組曲2番とブランデンブルク協奏曲5番という超有名曲の会に。最前列の席でこちらの方が緊張するくらい。2曲をバイオリン2、ビオラ、チェロ、コントラバス、フルート、チェンバロの7名で演奏。私が管弦楽組曲2番を初めてきいたのは読響だったと思うが、あまりに違う編成、でもどちらも間違いなくバッハなのである。すごいことだ。
終了後からマタイ開始までは一時間とちょっと、でも雨のせいで室内のレストランには行列ができてしまっている。しかたなくフォーラム周辺のお店を探すことにした。多くはないが思いついたところは休みだったり、そこも待っていたりとやや苦戦した。結局ビックカメラの地下にある中国料理屋さんに入った。
マタイは5000人収容のホールAで行われた。マタイも今回これ一回限り。チケットも完売でぎっしりだ。この公演では字幕のスクリーンを使わないかわりに、舞台両脇の大きなスクリーンに演奏の模様が写しだされた。初めて接することだが、指揮者の表情もよくわかるなど利点が多いと思った。カメラの切り替えもせわしさもなく、曲をよく知った人によるものではないか。
合唱は連日の疲れも感じさせない美しい演奏でとても良かった。よく溶け合った響きを聴かせてくれるかと思えば、フーガでは各パートが鮮やかだ。ソリストたちはやっぱり不満だった。ソプラノのペリエは明らかなミスキャスト、マタイを歌う力はない。58番のアリアなどまるでヴォカリーズ。期待していなかった分落胆も少なかった。エヴァンゲリストのヨハンセンも健闘したようにみえるが、聖句部分での音程の良くないところが散見された。でもこの人はもっと良くなるだろう。アルトのボナール、声はよく出る人。でも61番のアリアで破綻するなど力不足。
バスのアリアを担当したエヨーズは悪くない。悪くないけど満足もできない。でも減点するところもすくない。なんとももやもやする存在だった。
さてコルボ。ロ短調同様、かれの取るテンポは非常にわかりずらくなっている。コラールがものすごく速かったり、アリアになると極端に指揮をしないで遅くなりすぎたり。そういった遅いところはそれを抜き出して聴いたなら大変美しく聴こえると思うのだが、全曲を連続して聴いている側にはバランスが悪すぎる。
また不可解なこともあった。開演前「演奏が始まりますと第2部まで御入場はできなくなります」と再三アナウンスがあった。ところが第1部の最後のコラールが終わっても彼は演奏を止めず第2部に突入、44曲目のコラールを終えたのち休憩に入ったのである。休憩がなくなったと焦った主催者は第2部開始後しばらくして外にいた客を順々に入れ始めるなど混乱した。この責任はコルボにあろう。
通奏低音に本日はリュートが加えられていた。演奏された版は通常版ながら、期待した通り66番のバスのアリアではチェロではなく、第1稿の指定であるリュート伴奏で行われた。これには賛成である。今後もここにはリュートを使ってくれる人が増えて欲しい。
3日でロ短調、ヨハネ、マタイを聴くのはやはり体には良くない。ラ・フォル・ジュルネではやはり小規模のコンサートの企画で埋めるべきで、大作は一つで十分だろう。そのためか有名なモテットの演奏も聴けなかったのはやはり疑問だ。
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