今年は暑いです〜ラ・フォル・ジュルネ
 音楽祭会場にはTシャツ姿の人がたくさん。エスニックの屋台村には大勢の行列ができて辛いメニューが売れていました。私もさすがにペラペラジャケットの下にも半そでのシャツといういでたちで出かけました。今日の公演はまず午後の最初の回で、シベリウス。陽気とは真逆なものです。曲目はトゥオネラの白鳥とバイオリン協奏曲。バイオリンは86年チャイコフスキーコンクールの覇者ラファエル・オレグです。そのオレグのバイオリンがとにかくきれいだったんです。会場が比較的小さいCホールだったのが良かったのか、弱音から強音に至るまで細かなニュアンスともどもしっかり聴くことができました。ペーテル・チャバ指揮シンフォニア・ヴァルソヴィア。トゥオネラには特別にオーボエソロに日本人奏者を据えて演奏していましたが、特にインフォメーションもありませんでした。誰だったのかなぁ?
 今年はスポンサーとして大塚製薬が大々的に出てきていて、開演前にもソイジョイ、ソイジョイとアナウンスされるんです(会場の壁にも演奏が始まる前にはソイジョイの電光が常に映し出されています)。でもコンサート終了時にはお土産としてそのソイジョイが配られました。ソイジョイの袋をぶら下げていることが音楽会へ行った印です。外の屋台村では相変わらずの行列、すぐに買えるビールで一服しました。飲みながら地下のチケットブースを見てみるとたくさんの人が並んでいます。この音楽祭の良い所は当日来ても切符が買えるところ。明日のコルボ指揮によるフォーレだってまだまだありますよ。
 再びホールCへ。今度はバルトークの回に。弦楽のためのディベルティメントとピアノ協奏曲第3番。演奏者はオールフランス。ピアノのジャン=フランソワ・エッセールにフランソワ=グザヴィエ・ロス指揮、レ・シエルクという室内オケ。最初に指揮者が「ようこそおこしくださいました」と丁寧に日本語で挨拶。そして弦はすべてガット弦を使用している旨を説明してくれました。なるほど私なんかでもバルトークと言われてまず想像する通りのぶ厚い音のいかにもといった響でした。特にディベルティメントにはうってつけだったのでは。ピアノ協奏曲はピアノが打楽器みたいというのが人気の出ない理由なのかしら。遺作であるこの曲はちょっと難解だけれど、でもやっぱり聴いてておもしろく感じますね。
 今年のラ・フォル・ジュルネはチケット発売の日をうっかりして行きたいものを結構逃してしまいました。なかでもイザイ四重奏団のリサイタルに行けなかったのは残念。というわけで今年はこれにて終了。気が向けば明日も行くかもといったところ。

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