ラ・フォル・ジュルネ・ジャポン三日目
 今日は待望のドイツの合唱指揮者ペーター・ノイマンの登場(とは言っても氏の公演は昨日もあったのだが)。手兵のケルン室内合唱団は初来日、オケのコレギウム・カルトゥシアヌムは古楽器のオケ。曲目は昨日のコルボと同じミサ曲ハ短調k427。会場に着くと「アヴェヴェルムコルプス」が追加されるとの張り出しがあった。これはラッキー。
 オケが登場してチューニングを始めたが、コンサートマスターが各パートをまわって順番に音を合わせていっていた。初めて見るやり方。ケルン室内合唱団は昨日のローザンヌとほぼ同じ人数。
 冒頭から古楽のオケの音は昨日のものとは明らかに違う響き(当たり前だね)、テンポはゆるやかで、旋律がくっきりと浮かび上がる。合唱が入ってくると器楽のピッチが低いせいなのかよくわからないのだが、見事に溶け合った感じになる。合唱が入る度にとても幸せな気持ちになった。ソリストは皆よろしい。ソプラノのヒョン・ミョンヒは声にもう少し強さがあったらとは感じたけれど。
終盤のオザンナのフーガはジュピター交響曲の終楽章に匹敵するものと思っているのだが、いつ聴いても感動させられる。二日続けて生で聴けるとはなんという幸せ!
 この公演はやや空席が見られたがもったいない話である。一曲だけの回なのに遅れてくるひとも少なくない。そんな人たちも最後の「アヴェヴェルム」の演奏で本当に満足したに違いない。この崇高な名曲は小品のためにプログラムに載ることが少なく案外生で聴く機会が少ない。私も二十年ぶりくらい。ノイマンは四人のソリストも合唱団に加えて演奏、完璧だった。
 終演後は屋台村でハイネケンをごっくん。NHKBS放送の生放送もやっていて、放送の谷間の中尾彬氏のくたびれた姿には笑ってしまった。今日は別々の予定があった家族も5時に有楽町に集合。妻のリクエストでフォーラム隣にある韓国料理屋さんに行った。チヂミがいままでに食べたことのないハイレベルな美味しさ。韓国のお酒もいけた。 

コメント